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仰木日向ファン、歓喜!!
いやー遂に作曲少女の続編、出ましたね!
前作の作曲少女ですっかり仰木日向さんのファンになった僕。
◆作曲少女のレビューはこちら↓
この「作曲少女」ですごく癒されたし、ギターを買って練習して、バンドを始めて曲を作り始めた頃の初心を振り返ったり懐かしんだりする事が出来まして…それはもうとても有意義な時間だったので、今作も当然買いました!
「今回は作詞か。どんな話かなぁ?」
程度で軽く読み始めたのですが、とんでもなく素晴らしい作品でぶっ飛びそうになりました!
これはバンドやっていたりするけど、作詞はちょっと…っていう方はもちろん、バリバリ作詞する方も、それこそプロの方にも是非読んで頂きたい作品ですね。
自分がインチキ作詞家じゃないかチェックできますよ!泣笑
感動してそれはもうテンションが上がっているので、今回はネタバレにならないよう注意をしつつ、作詞少女を読んで特に印象に残った部分を抜粋し、作詞少女が気になってこのブログに偶然辿り着いた方が“余計に作詞少女が気になって仕方がなくなるような記事”を書ければなぁと思います!笑
作曲をやっていない作詞家は全員ダメな作詞家です。
「どうした、早く答えろよ」
「作曲はたしかに大事だと思うわ。けど、向き不向きっていうものがあるでしょ。世の中に作曲をまったくやっていない作詞家なんて大勢いるじゃない。だったらあんたは、その作詞家全員がダメな作詞家だって言うの?」
「そうだ」
「…………」
(引用:作詞少女 第1話 詩文と私)
この、結構過激ともとれる発言を主人公である江戸川 悠(えどがわ ゆう)に平然と言い放った伊佐坂 詩文(いささか しふみ)。
考えはするけれど、あえて曖昧にしたくなるような事柄にも容赦の無い詩文パイセン…そこにシビれる!あこがれるゥ!
こんな大胆発言が初っ端の第1話で来たもんだから、それはもう一瞬で心を持って行かれました!!
相対価値と絶対価値のお話
「え? ソウタイカチ?」
「『相対価値』。 つまり、それ自体に価値があるわけじゃないが、それにまつわるエピソードや肩書き、周りの評判で付加価値がつくという、そういう “印象の心理” だ。 これの逆に、それそのものに価値があるということを 『絶対価値』 という」
「……ふ、 ふうん」
な、何の話を始めたのコイツ……?
「今は意味がわからないかもしれねぇけどな、もし本当に作詞をするつもりなら、今の話はよく覚えておけよ悠。これはもしかしたら、創作におけるもっとも根本的で、もっとも大事なことかもしれないんだぜ」
(引用:作詞少女 第2話 作詞とはどういう技術なのかという話)
これ…すごくわかるんだよなぁ。
シンプルに良いものは良いし、ダメなものはダメだったはずなのに、色々な力が働いたりすると変な方向に物事が進んで行ってしまったりして、悲しみが生まれるという…ね。(しかも悲しむのは決まって、情熱を持って作品を作ろうとするクリエイターさん達なんだよなぁ…泣)
作詞とは、『音楽語の日本語吹き替え』である!
「じゃあまずはこれを覚えておけ。 歌詞のない音楽……つまりインストゥルメンタル・ミュージックというのは 『音楽語ー文字を使わないでも意味が通じる言語』で綴られている音の物語だ。作曲家は常にこの『音楽語』という言語を扱って心情や風景を描写する。ミュージシャンのセッションなんかはまさに “音楽語による会話” と言っていいだろう。 壮大なオーケストラについては、作曲家の示した物語を大勢が “音楽語で” 演じ、語り上げている」
「クラシックやジャズとかいったインスト曲っていうのは言ってみればサイレント映画というか、言葉のない物語なんだよ。 BGMひとつでたしかに心の流れは存在するし、言葉なんかなくても成立する」
「さて、 そこに登場したのが歌詞という文化だ。 これが一体なんなのかというとな、もともとは音楽家同士だけで語り合う音楽語という文字の存在しない会話のやりとりを、誰にでも伝わる形にするための手段。 それが歌詞だ。これによって、メロディの語る物語性を音楽家以外の人もハッキリと理解することができる。 『音楽語の日本語吹き替え』って言ったのは、つまりそういうことだよ。別に日本語に限る必要はないが、要は一般言語に置き換えるっていう翻訳技術だ。」
(引用:作詞少女 第2話 作詞とはどういう技術なのかという話)
この考え方もすごいですよね!
僕もギターのインスト曲を作る時に、歌詞がなくても
このAメロは “歯が痛む人が街を彷徨ってるイメージ” で作ろう!
とかやっているので(笑)それこそまさに音楽語で会話しているイメージなんだろうなって思いました。
英語の曲を聞いて意味が全然分かんなくても泣けたりするのも、音楽語の力なんでしょう!
第2話で、作詞とはこういうことだったのか!と、改めて理解しましたね。感動です。
僕はギターを弾くのでぼんやりとではありますが、音楽語を認識できていたのがまだ救いでした。
が、この前提を知らずに作詞をしてしまうと作曲家の音楽語を全く無視した内容になりかねないわけですね。
詩文パイセンもこの件では懸念(というかブチギレ)しておりました(笑)
よくある業界のひじょーーーによろしくない部分を詩文パイセンが暴いてくれているので、要チェックです!(笑)
歌詞のフォーマット・資料読み・字数と語彙力
第3話では歌詞のフォーマットについて、第4話では資料読みの重要性について詳しく書かれております。
業界用語では「資料読み」と書いて「ホンヨミ」と呼ぶんですよね。明日から使いましょう!(笑)
第4話で悠と詩文がブンブン丸という名のバイクでおでかけするんですが、“自転車やバイクで二人乗りをするシーンでのお決まりのアレ”とかもあって和みました(笑)
そして第5話では字数と語彙力という作詞における大切なテクニックについて書かれております。
『一音一字』
『こぼし』
『英語調子』
非常にタメになりました。
まとめ
いかがでしたか?
実はまだまだ書きまくろうと意気がっていたのですが、書く度に「あれ?これネタバレじゃん…」
と思うことがどんどん増えていくので、このあたりで自重することに決めました(笑)
あ!でも最後に一つだけ書かせて下さい。
第15話 テーマの作り方の話で、詩文が悠に伝授した『心の闇の暴き方』。
これは作詞というより、もっと大きな、、、人生で何かを達成したい!っていう夢を持った人全員に受け取ってほしいメッセージでした。
僕も30歳になって色々と今まで考えることがあって、もっと早くこの言葉を聞きたかったなー!って後悔しそうになるくらい、それはもう素敵な助言でした。
『心の闇の暴き方』を教訓にしてこれからも音楽を続けていきたいと思います。
作曲少女の時もそうでしたが、物語として楽しみながらもしっかりと、作詞や作曲における大切なことを読者に寄り添いながら教えてくれる本書は、作詞・作曲を志す人達のためのバイブルであると自信を持って言えます。
是非読んでみて下さいね。
それでは今回はこのへんで。
したっけなー!!!!!!!
最後までお読みいただきありがとうございます。
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